私が自閉症の子供の親だったら:30年の研究経験から推奨する自閉症児の親としてすべきこと
スティーブ(ステファン)・エデルソン博士
過去25年間、私は幸運にもいくつかの自閉症分野の研究に携わり、進歩的な考え方を持つ各分野のトップレベルの人々、たとえば、生物医学分野(バーナード・リムランド)、行動面または教育面の分野(イヴァ・ロヴァース)、感覚統合分野(テンプル・グランディン、ガイ・ベラルド、ローナ・キング、マーヴィン・カプラン、ヘレン・アイリーン)といった人々と一緒に仕事をする機会に恵まれました。
家族にとって最も困難でストレスの多い時期の1つは、自分の子供が自閉症であると初めてわかったときです。そのとき両親たちは、子供の一生を左右するような重大な疑問に直面するわけです。子供のために何をすべきだろうか、子供の改善に深く影響する治療法として何を行うか、また何をは行わないかという決定に関する疑問です。以下に、私が自閉症の親だったらこのようなステップをとるであろう、ということを要約しました。
行動プラン
まず、私はジム(ジェームス)・アダムス博士、バーナード・リムランド博士、テンプル・グランデン博士によって書かれた「幼い自閉症の子供を持つ両親達へのアドバイス」(Advice for Parents of Young Autistic Children)を読みます。(http://www.autism.com/autism/first/adviceforparents.htm)
次に、自閉症研究所 (ARI, Autism Research Institute (ARI, 4182 Adams Ave., San Diego, CA 92116; fax: 619-563-6840) に手紙を書き、両親あての無料の冊子を送付してくれるよう頼みます。この冊子に書かれている情報の多くは、次のウエブサイトで見ることができます。(www.Autism.com) この冊子には自閉症に関わる多くの問題を理解、対処する方法が説明されています。自閉症研究所のニュースレター(Autism Research Review International (ARRI)のサンプルも付いています。 (http://www.autism.com/ari/newsletter/subscribe.htm) このニュースレターを定期購読することは最新の情報を得るためにベストな方法でしょう。(購読料 年間18ドル)
私はまた、地域のアメリカ自閉症協会 (Autism Society of America (ASA))に連絡するでしょう。連絡先の自閉症支部はおそらく地域や州における多くの貴重な情報や連絡先を教えてくれるはずです。また、少なくとも1つ、親のためのサポート・グループに出席してみるでしょう。何か得られるものがあるかもしれません。ASAは全米中のほとんどの自閉症支部のリストを保持しています。(トールフリー・ナンバー 800-3-AUTISM).
大事なポイント 保険会社に連絡する前に、私ならその会社の契約書(ポリシー)を最初に読むでしょう。多くの保険会社は自閉症の人へのサービスプランをカバーしていません。セラピー内容が自閉症の症状に対するものでない場合、そして、大事なことですが、保険会社があなたの子供が自閉症であることを知らない場合、費用を払い戻してくれる可能性があります。たとえば、子供がスピーチの問題でセラピーを受けた場合、保険会社はスピーチセラピーとして保険料を支払ってくれる可能性があります。
介入法
私なら次の二つの主要なアプローチを同時に行うでしょう。これらの介入法は早く行うほど子供により改善が期待できます。
第一のアプローチは、子供が健康問題を抱えているかを見極めることから始めます。これらの問題には、主要なビタミンやミネラル(ビタミンB6とマグネシウム、ジメチルグリシン(DMG),ビタミンAやビタミンCなど)、腸内の問題(腸管壁浸漏症候群(leaky gut), イーストの繁殖、ウイルス感染),重金属や他の毒物(水銀、鉛など)の値が高い、食物過敏性やアレルギーがある、などがあります。自閉症を持つ子供の大部分はこれらの問題を1つ以上抱えているものです。
The Defeat Autism Now! (DAN!)®で の自閉症に対するアプローチはこれらの生物医学的問題に対処しています。自閉症研究所は(Autism: Effective Biomedical Treatments (2005, 2007に情報が更新)というタイトルの診断法や治療法に関する本を配布しています。(http://store.autism.com). 自閉症に関わる医学的な問題の治療法を理解しているDANアプローチを行う医師のリスト (A list of practitioners (http://www.autism.com/dan/index.htm#practlist) も自閉症研究所で手に入ります。この本で説明されている多くの治療法のうち、私なら最初にビタミンB6とマグネシウム、次にジメチルグリシン(DMG)を子供に投与し、それからグルテン・カゼイン除去の食事法(GFCFダイエット)に取り組むでしょう。また、ジェームス・アダムス博士の書いた生物医学的治療法についての28ページある記事(Biomedical Treatment Summary というタイトル)(www.autism.com/treatable/adams_biomed_summary.pdf)を読むといいでしょう。
薬剤に関するコメント 小児科医の中には、FDAが自閉症の治療に薬剤を認可していないにもかかわらず、薬剤を処方する人がいます。ほとんどの薬剤には有害な副作用があります。私は時折、リスパダール(Risperidal)、プロザック(Prozac)、リタリン (Ritalin)が効果があるという報告を耳にしますが、薬剤ではなく生物医学的な介入法を行った後、おそらくそれらの薬はさらに効果を表すのだと思われます。
子供がほとんどまたは全く言葉を話さない場合、私なら、てんかんを持っていないかかどうかテストしてもらうでしょう。てんかん発作は話し言葉に影響を与えます。脳波検査(EEG) は脳波の活動を測定するものですが、てんかん発作を検出できるかもしれません。子供がてんかんを持っていたら、私なら治療にビタミン B6やDMGのような害のない栄養補助食品を投与するでしょう。
第二のアプローチは行動面、または教育面に関するものです。応用行動療法(ABA)は優れた文献を持つ、多くの自閉症の子供にとって 効果的な方法です。この方法は先生と生徒が一対一で行われる指導法で自閉症のために特別に作成された教育的なタスクを行います。イヴァ・ロヴァース著書Teaching Individuals with Developmental Delays: Basic Intervention Techniques は優れたリソースであり、応用行動療法の実践法を詳細に述べています。子供の話し言葉が限られている場合、私ならRapid Prompting Methodを調べてみるでしょう。(http://www.autism.com/danwebcast/index.htm#interviews).
生物医学的な介入、行動面または教育面の介入が軌道に乗ってきたら、私なら子供の感覚統合の問題に視点を移すでしょう。自閉症の人の多くが刺激に対して非常に過敏であるか非常に過敏性が低いかという感覚統合システムの問題があります。これらの問題には聴覚(音声過敏、耳が聞こえないように見えるなど)、視覚(光に対する過敏性、視覚に関わる注意欠陥の問題など)触覚(触れるまたは触れられることに対する過敏性、痛みを感じないことなど)、前庭神経(ブランコの揺れのような特定の動きを欲したり嫌がったりすることなど)、固有受容器(過度にジャンプするなど)、嗅覚(においに対する過敏性が高いか非常に低いかなど)、味覚(特定のものしか食べないこと、食物でないものを口に入れること(ピカ)など)があります。このような問題を改善、または解決したりするために次のような介入法が存在します。聴覚統合訓練(聴覚用)(http://www.autism.com/families/therapy/aitsummary.htm), 視覚訓練法(視覚用)(http://www.autism.com/families/therapy/kaplan_int.htm ), アーレン・レンズ(視覚用)(http://www.autism.com/families/therapy/irlen.htm),感覚統合訓練法(前庭神経/触覚/固有受容感覚器用)(http://www.autism.com/families/therapy/king_int.htm).
上記の3つの介入法はお互いに補強し合うものです。自閉症の人は生物医学的な問題や感覚統合の問題に取り組んだ後、すぐに周囲をより意識するようになったり、学習意欲が起こったりすることが多いのです。子供によってはこれらのうちの1つの方法だけで効果を表すことがあるかもしれませんが、3つの介入法を併せて行うことで驚くような結果が得られたり、自閉症から回復することもあります。
次のステップ 自閉症に対するほかの介入法を見てみることも価値があります。構造化された教授法やソーシャル・ストーリー(http://www.autism.com/families/therapy/stories.htm)、対人関係発達指導法 (RDI)、グリーン・スパーン メソッド(フロアタイム)、 Picture Exchange Communication System (PECS)、またはグローディンのリラクセーションと視覚イメージ訓練法(http://www.autism.com/families/problems/groden_int.htm)などがあります。
家族の問題 自閉症の子供を育てることは家族全員にとって大変ストレスの多いものです。 自閉症の子供に両親の注意が多く注がれるため、兄弟が疎外感を覚えることはよくあります。自閉症の子供を持つ家族に離婚が多いのも事実です。親戚や親しい友人が距離を置いてしまうこともあるでしょう。これらの危険を理解し、問題が起こった場合の対処法を考えることも大切です。
最後になりますが、子供の強力な擁護者でいることが大切です。専門家は自閉症に関する症状などはわかっていても、どう治療していいかわからないことが多いのです。情報を持つことは大変な武器になります。私なら、ひとつのフォルダーに子供の書類やテストの診断結果などをきちんと整理して保存するでしょう。そして可能なときはいつでも関連する記事や他の資料を子供のセラピストや専門家に提供します。多くの自閉症児の両親がそうするように、自分の子供をどうやって治療すべきか専門家に教えることになるでしょう。
自閉症は治療可能であることを意識していることも大切です。本、ニュースレター、インターネットのサイト、会議など多くの情報源が存在します。まず以下の情報源からスタートしてみるといいでしょう。
本の追加リストー「最初に読むべき本」として推奨されるもの
Gerlach, E.K. (2003). Autism Treatment Guide. Second Edition. Arlington, TX: Future Horizons.
Hamilton, L.M. (2000). Facing Autism. Colorado Springs, CO: Waterbrook Press.
生物医学的アプローチに関する本
McCandless, J. (2007). Children with Starving Brains: A Medical Treatment Guide for Autism Spectrum Disorder. Paterson, NJ: Bramble Books.
Seroussi, K. (2000). Unraveling the Mystery of Autism and Pervasive
Developmental Disorder. New York: Simon & Schuster.
行動面、または教育面に関する本
Leaf, R., & McEachin, R. (1999). A Work in Progress: Behavior Management Strategies and a Curriculum for Intensive Behavioral Treatment of Autism. New York: DRL Books.
Lovaas, O.I. (2002). Teaching Individuals with Developmental Delays: Basic
Intervention Techniques. Austin, TX: Pro Ed.
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